技術・実績紹介

道路舗装 工法紹介

道路舗装は、運輸施設として大きな役割を果たしていますが、一般に舗装の耐用年数は施設の供用年数より短く、適切な維持修繕を行わないと長期間にわたって運用できません。舗装の機能を長期間発揮するためには、交通荷重や気候条件などの外力によるさまざまな損傷に抵抗する能力が求められます。また、走行中にタイヤが損傷したり、車両のコントロールを失わないよう走行安全性も求められます。

工法

細密粒度ギャップアスコン13F55

細密粒度ギャップアスコン(13F55)は、細粒度ギャップアスファルト混合物の持つ耐摩耗性、凍結融解への抵抗性に加え、ポリマー改質アスファルトⅡ型を用いることで耐流動性を向上させた混合物です。主に、重交通路線や交差点部の表層、コンクリート床版の基層に使用されています。

密粒度ギャップアスファルト混合物13F

密粒度ギャップアスコン(13F)は、通常の密粒度アスコンより表面が粗く、ゴムを主成分としたポリマー改質アスファルトI型を使用しているため、すべり抵抗性と流動性に優れたアスファルト混合物です。長い使用実績があり、縦断勾配のある道路のすべり止め舗装として用いられています。

ポーラスアスファルト舗装

ポーラスアスファルト舗装は、多孔質で舗装体中に連続空隙を持つアスファルト混合物を使用し、排水性能と低騒音機能を持つ舗装です。
高速道路や高規格道路の表層材として用いられ、高い排水機能を有しているため、雨天時の水たまりの解消、水膜によるハイドロプレーニング現象防止効果を発揮し、市街地道路では交通騒音対策として使用しています。
北海道では、最大粒径13mm、目標空隙率17%で、ポリマー改質アスファルトH型を標準としています。

北海道型SMA

北海道型SMA(砕石マスチックアスファルト)は、上層は排水性舗装に似たきめ深さを有し、下層は骨材間隙にフィラーとアスファルトモルタルが満たされた密実な構造の混合物です。走行時の安全性向上(ハイドロプレーニング、水けむり、まぶしさの低減、すべり抵抗の向上)や、環境保全(騒音低減、水はね防止)といった機能と、耐久性(骨材飛散抵抗性、耐摩耗性、耐流動性)に優れた混合物で、交通安全対策が必要な箇所や高規格道路等の表層に適用されています。

半たわみ性舗装

半たわみ性舗装は、空隙率の大きい開粒度アスファルト混合物に、浸透用セメントミルクを浸透させ、アスファルト舗装のたわみ性とコンクリートの剛性を併せもち、耐流動、耐油性、明色性に優れています。 主に、交差点、車両整備場、トンネル、牛舎パドックなどに適用されます。

大粒径アスファルト混合物

大粒径アスファルト混合物は、粗骨材の最大粒径を大きくすることにより、耐流動性、耐摩耗性を高めた混合物です。シックリフト工法により急速施工が可能です。主に重交通道路、高規格幹線道路、早期開放が必要な場所で使用します。

薄層SMA

薄層SMAは、SMAの耐久性、安定性を確保しつつ、表層材として必要なすべり抵抗性と路面のきめ深さを保持し、騒音低減効果がある混合物です。
薄層SMA舗装は、最大粒径5mmの骨材を使用することで施工厚さ2cm程度の薄層オーバーレイが可能となり、低コストの維持修繕に適しています。

HDアスファルトコンクリート

HD(High-Density)アスファルトコンクリートは、重量物の通過やクローラーによる流動変形に対応するため、当社が開発した、暑い夏期の耐流動性と寒冷期の耐摩耗性を向上させた高安定度、高密度の重交通用混合物です。 防衛省の74式戦車(38t)の実際の繰り返し走行試験の結果も良好で、文字通り、戦車が通っても大丈夫な耐クローラー舗装であることが実証されています。

カラー舗装、明色舗装

カラー舗装は、アスファルト混合物に赤や緑の顔料を混ぜて着色したアスファルト混合物です。従来のアスファルトの黒のイメージと違い、公園、歩道やバスレーンなどの車両や歩行者の誘導に有効です。
また、明色舗装は、トンネル内など走行の安全に配慮してアスファルト混合物を白色に着色した舗装で、施工実績も増えています。

脱色アスファルト舗装

脱色アスファルト舗装とは、天然骨材と透明性の高い脱色アスファルトを配合したアスファルト混合物を使用する舗装で、供用後に人や車両の通行により表面の脱色アスファルト被膜が剥がれ、骨材の色が舗装面に現れるため骨材の持つ自然な色合いのある舗装となります。

グースアスファルト舗装

グースアスファルト舗装は、主に鋼床版の基層(防水層)として使用し、不透水性、たわみ性を確保することでアスファルト混合物のひび割れを防ぐ工法です。材料は、アスファルトにトリニダッドレイクなどの改質材を混合した硬質アスファルトと粗骨材、細骨材およびフィラーを配合してアスファルトプラントで製造し、クッカー車(加熱保温撹拌装置付き運搬車)により220~260℃の高温で混錬しながら運搬して、グースアスファルトフィニッシャにて流し込みます。

中温化アスファルト混合物

中温化アスファルト混合物は、アスファルトの粘度を一時的に低下させる特殊添加剤の効果によって、混合物の製造温度および施工温度を通常より30℃程度低減させることのできる混合物で、混合物製造時のCO2排出量の削減効果や寒冷期における施工性の改善が期待できます。
寒冷期にアスファルト混合物を舗設する場合で適正な施工温度管理が困難な時は、中温化アスファルト混合物を用いて施工します。

再生加熱アスファルト混合物

再生加熱アスファルト混合物は、道路工事等で排出されるアスファルトコンクリート発生材を中間処理施設でアスファルトコンクリート再生骨材とし、所定の品質が得られるよう必要に応じて再生用添加剤、新アスファルト及び新骨材を加えて加熱混合したものです。
発生材を新たな舗装用混合物の材料として再利用することで、省資源化を図っています。

遮熱性舗装

遮熱性舗装は、赤外線を反射させることにより、舗装路面の温度上昇を抑制することができる舗装です。通常のアスファルト舗装より10℃以上の路面温度低減効果があり、舗装蓄熱量の減少が図れます。ヒートアイランド現象の緩和に向けた都市における熱環境の改善が期待できます。

ゴムチップ舗装

ゴムチップ舗装とは、顆粒状のカラーゴムと特殊バインダーを混合した材料を、アスファルト舗装やコンクリート舗装の上に敷き均して、熱ローラや加熱ゴテを用いて平坦に仕上げた舗装です。柔軟性や弾力性に優れているため、歩行時の快適性と安全性が向上します。主に園路、遊歩道、広場などの歩行空間に使用します。

路上路盤再生工法

路上路盤再生工法は、老朽化した既設アスファルト舗装を現位置で路上破砕混合機などを使用して破砕し、破砕した既設アスファルト混合物層と路盤層にセメント、石灰、アスファルト乳剤などの添加材を混合して安定処理する工法です。既設舗装及び路盤材をそのまま利用できるので、資源を有効活用して環境への負荷を軽減することができます。

セメント安定処理路盤工

セメント安定処理路盤工は、路盤材料にセメントを混合し、最適含水比付近で転圧して路盤を安定させる工法です。ソイルプラントで製造するプラント混合方法や現位置において既設路盤材にセメントを混合する路上混合方法があります。路盤の強度や不透水性の向上が期待できます。

インターロッキングブロック舗装

インターロッキングブロック舗装は、タイル状のブロック同士を組み合わせた敷設パターンによる景観性に優れた舗装です。またブロックの色彩や形状の組み合わせにより多様なデザインをつくることができます。コンクリート製のブロックを使用しているので、耐久性が向上します。Interlockingとは「つなぎ合わせた」「連結した」という意味があり、ブロックをつなぎ合わせた舗装ということです。

ランブルストリップス

ランブルストリップスは、舗装面を専用の切削機で削って連続した凹凸を刻み、通過する車両に振動や音で注意を喚起し、ドライバーの居眠りなどによるセンターラインからの飛び出しを防止して正面衝突事故の予防効果を発揮します。
施工例としては、見通しの悪い曲線部の中心線上、及び、車両通行帯と路肩を分離する外側線上に設置されています。